INSANE-HORROR RPG "Sacrifice"
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実のところ、『Ｓａｃｒｉｆｉｃｅ』のバックボーンたる世界観は真実である。とはいっても、デザイナー自身がそれを確認したわけではないし、そう信じているわけでもない。では、だれにとっての真実か。それは、ある日迷いこんできた一通のチェイン・メールからはじまる。
「谷崎つかさ」という人物をご存知だろうか。おそらく偽名だろうし、あるいは自動生成されたものなのかもしれない。ワタシはある日、彼女（だと思う）から廻されたというメールを受信した。
『緊急警告！！私たち若者は危機に瀕しています。私たちの精神は、知らず知らずのうちに蝕まれているのです。それは、７つの罪（傲慢・憤怒・大食・怠惰・淫乱・貪欲・嫉妬）の悪魔です。彼らはインターネットを経由して害ある情報と電波を流しています。（中略）今すぐ、このメールを知っている人に送信してください！大至急です！！』
実のところ、このメール自体は好事家の知人から転送されたものであった。そのため厳密にはワタシ自身が受け取ったものではない。その文面は、いかにもありきたりな…といった、陳腐な内容である。ちなみに、検索エンジンにかけても、一件もヒットしない。おそらくこのチェイン・メールは、失敗作だったのだろう。第一こんなもの、イマドキ信じる人など誰もいないだろうから。
だが、「これをタネにゲームをつくれないものか」とワタシは考えた。谷崎つかささんの信じる、この世界を現実のものに変えてみせる。そこで生まれたのがこの『Ｓａｃｒｉｆｉｃｅ』である。
